キシリトールの妊婦さんやお子さんへの効果
2017-01-15
今日は、小さなお子様と妊婦さんへのキシリトールの素晴らしい効果について、ご紹介したいと思います。
岡山大学の小児歯科、仲井雪絵先生がキシリトールの研究をなさっています。
先生は、産婦人科を受診した妊婦さんに虫歯菌の検査を実施し、虫歯菌の量の多かった妊婦さん107名を二つのグループに分けました。
一つのグループには保健指導(歯磨き指導や食事指導)のみを行いました。
もう一つのグループには、保健指導に加え、100%キシリトールガムを妊娠6ヶ月目から産後6ヶ月まで、毎日噛んでもらいました。
結果!!
<お子様への効果>
生後6ヶ月時点で、すでに、キシリトールを食べないグループのお母さんから産まれた子どもの8.6%に虫歯菌が見つかってしまいました。キシリトールガムを食べるグループのお母さんから産まれた子どもからは全く虫歯菌が見つかりませんでした。
9ヶ月以降も、虫歯菌が口の中から見つかる子どもの割合は、キシリトールを食べるグループのお母さんから産まれた子の方が低かったそうです。
母親が妊娠中からキシリトールガムを噛むと、子どもの虫歯菌感染の時期を8.8か月も遅らせることができることがわかりました。
<お母さんへの効果>
保健指導のみを行ったグループのお母さんは、8人に1人しかリスクが低く改善されませんでした。しかし、キシリトールを食べたグループのお母さんは、2人に1人が虫歯菌が減少し、むし歯になるリスクが減ったそうです。
仲井先生は、患者様向けに分かりやすい本も出版されております。
「マイナス1歳からはじめるむし歯予防」という本ですが、当院待合室にも置いておりますので、ぜひじっくりご覧ください。
私は仲井先生のファンです。
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