木原敏裕先生講演会
3月5日(日曜日)は、別府亀の井ホテルで行われました、木原敏裕先生の講演会にスタッフ全員で参加してまいりました。
木原先生は奈良県でご開業の先生なのですが、開業されて35年、常にその時代の最先端でベストの治療を実践されており、世界トップ3の会員数を誇るSJCDという歯科スタディグループの常任理事を務めていらっしゃる先生です。
私の診療の考え方はこの木原先生にとても大きく影響されており、スタッフの皆さんにも是非話を聞いて欲しくて全員参加してもらいました。
木原先生の尊敬するところは、35年前、まだデジタルではなかったフィルムの時代から、患者さんの診断のために、常に口腔内写真、デンタルレントゲン、パノラマレントゲンを撮ってこられたことではないでしょうか。
日本中探しても、35年前からの口腔内写真を撮りためている先生はなかなかいないのではないかと思います。患者さんの治療前の口腔内写真、治療経過の写真、技工中の写真、治療終了後の写真など、膨大な写真の枚数ですので当時は現像代もとてつもない金額になっていたでしょうし、膨大なフィルムの管理もとても大変だったでしょう。
当院でも初診の患者さんや、再初診の患者さんには口腔内写真を撮るようにしていますが、それは正確な診断のためや患者さんに見せて説明するためでもありますが、5年後、10年後になっても比較ができるようにしておくためという目的もあります。
今でも口腔内写真を撮る歯科医院はまだ少数派かもしれませんが、私はとても大切なことだと思っています。時には診断のために顔貌写真も撮っています。
木原先生は、治療前と治療の5年後、10年後、20年後、30年後の口腔内写真やレントゲンを出して、ご自身の治療の予後を見せてくださいます。
こういう噛み合わせの方はダメになる、逆にこういう治療をしたら30年経ってもしっかり噛めているなど、長期予後を踏まえて説明していただくので本当に納得できます。
私にはまだそこまではできないと思うこともありますが、基本的な考え方の根本はこの先生方から学んでいます。
私が患者さんによく、「理想は矯正ですよ」と噛み合わせの話をすることがありますが、やはり、噛み合わせというのは、その方の口腔内の将来にかなり大きく影響してきます。
噛み合わせや歯並びに心配のある方、何度も何度も歯医者に通って治療をしているのにちっともよくならない方、ぜひご相談いただければと思います。