[さくら歯科クリニック]大分市の一般歯科、小児歯科、口腔外科

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お子様の治療について

2017-08-06

時々、「押さえつけてでも治療してほしい」、「せっかく治療に来たのに何もしてもらえないのは困る」、「忙しくてなかなか連れてこれないから嫌がってもまとめて治療してほしい」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

保護者の方の考えもよくわかります。

むし歯があるのに放置してていいのか、仕事をしていて忙しくてなかなか連れてこれないからまとめて治療してほしい、子どもは泣いて当たり前・・・などなど。

しかし、ここは私の譲れない診療方針なのですが、基本的に抑制下で泣いて暴れる中、無理やり治療することはありません。

もちろん、痛みがひどく、夜も泣いて寝られないなど緊急を要する場合は、泣いていても麻酔や治療をすることだってあります。

しかし、さほど痛みがないのであれば、まずはお子様に歯医者に慣れてもらうことから始めていきます。

最初から治療ができるお子様は治療をしますが、怖がるお子様には、最初の数回はバキュームや水、エアーで遊ぶだけ、歯磨きをするだけで終わることも多いです。連れてくる保護者の方は何度も大変だと思います。

でも、一番辛いのはお子様本人ではないでしょうか。

大人でも歯科の治療が好きな方ってそんなにいないですよね。

器械の音、何をされているかわからない恐怖感はお子様ならなおさらだと思います。

だからこそ、どの器械でどんなことができるのか、どうやってむし歯をやっつけるのか、遊びながら知ってもらうのです。

まだ未就学のお子様であれば確かに数人で押さえつけて治療を行うことも可能です。

しかし、そんなことをして誰が得をするのでしょうか?

そんなこわい思いをさせたら、子どもは歯科に対してとても大きな恐怖感を抱くと思います。

保護者の方も次回から嫌がるお子様を連れてくるのが大変になるでしょう。

それでもお子様が小さいうちはなんとか歯科に通ってくれますが、小学校、中学校、高校と成長してくると、いよいよ歯医者に近づかないようになってしまいます。

本当に歯科恐怖症になって歯科治療ができなくなってしまった方は全身麻酔で治療をする場合だってあるのです。

私の妻は大学病院の歯科口腔外科に数年勤務しておりましたが、歯科恐怖症のために、親知らずを抜くのに全身麻酔をするという方をたくさん見てきたと言っておりました。

簡単に全身麻酔すればいいと考える方も多いですが、全身麻酔がどれほどリスクを伴うことか。全身麻酔をする前には必ず術前検査といって、麻酔や手術に耐えられるかどうかの検査をするくらいなのですから。

それに、当院にも40代、50代の成人の方で、「子供の時にいやな思いをしてから歯科が怖くなり、でもいよいよどうしようもなくなってやっと決心してきました」という患者様も結構おられます。そういう方は大抵、痛みを我慢して我慢して、かなり進行した状態で来院されるのです。

とにかく、歯科に恐怖心を持ってしまったお子様の将来を考えると、緊急時を除いてできるだけ無理やりの治療はしたくありません。

ただし、この考え方をすべての親御様に十分にご説明できておりません。

それは私の反省すべきところ。

まずはこのブログで私の考えを知っていただこうと、この話題を取り上げさせていただきました。

もちろん、歯科医師の考え方もそれぞれ。

抑制下で治療する先生を批判するつもりもありません。

時には必要な場合もありますし。

どちらを選ぶかは保護者の方に決めていただければ良いと思っています。

当院のホームページの小児歯科のページにも診療方針を書いております。

お時間がある方はぜひご覧になっていただければと思います。

ちなみに。

開院して1年ですが、前医で抑制下で治療してから全く治療ができなくなった、歯医者を怖がるようになったというお子様も練習を重ね、ほどんどのお子様がその子なりに成長し、治療できていますよ。

連れてくる親御様の根気は必要ですが、必ずできるようになると信じています。

ちなみに、最近、夜痛がって泣いているというお子様に止むを得ず、無理に治療をしました。

その後まだ来院されておりませんが、やはり、歯科が怖くなっただろうなと心配になってしまいます。やはり、できればこのようなことはできるだけ避けたいですね。

 

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